労働安全コンサルタントって何なん?
労働安全のプロフェッショナルが労働安全コンサルタントです。
- 昭和47年に労働安全衛生法に基づいて創設されました。
- 厚生労働大臣が行う高度の試験に合格し、労働省の名簿の登録を受けて開業します。
- 労働安全コンサルタント・労働衛生コンサルタントの名称の下に、事業者の求めに応じ、報酬を得て安全衛生診断や指導を行います。
実際には技術士と同様にインハウスの労働安全コンサルタントが多数だと思われます。ゼネコンの安全管理部門の人がとったりしてると思います。
仕事としては、安全衛生教育の講師や事業場のリスクアセスメント、安全計画の策定支援などを行います。また安全衛生委員会に参加します。
特に、外国人労働者の採用がますます増加するなか、未熟練労働者の安全教育は喫緊の課題でしょう。
合格のため勉強することにメチャクチャ意義がある
皆さんは、日ごろ現場の安全パトロールに行ってると思います。
私は以前、安衛法(労働安全衛生法)の知識が無かったので、安パトに行っても感覚的に指摘することがありました。
ここ数年、特に労働安全、現場安全管理に力が入れられ私の職場ではチェックシートが強化されました。この内容はすべて法律や規則に書いてある内容です。労働安全コンサルタントを持っている、もしくは勉強したことがあるならば馴染みのある内容です。
実際に勉強してみると、足場の施工方法など非常に事細かく規定があることがわかります。ボイラー則など土木の現場には馴染みのない内容も勉強する必要はありますが、大半は知っておくべき内容です。
また、リスクアセスメントの重要性を認識できると思います。
技術士を持っていると受けやすい
技術士を持っていれば受験資格になります。
試験科目についても、専門科目(土木安全、建築安全等)が免除され産業安全一般と産業安全関係法令を受ければよいとなっています。
試験日程(2018年度の場合)
筆記試験
- 試験日 2018年10月16日
- 受付期間 7月9日~8月8日
- 結果発表 12月20日
口述試験
- 試験日 2019年1月中旬
- 受付期間 2018年11月1日~16日
- 結果発表 2019年3月下旬
技術士と違って口述試験も大阪で受けられます。エル・おおさかでした。
勉強方法
筆記試験
まず過去問の載っている解説書を買わないと始まりません。けっこうお高いです。その辺に売ってないので取り寄せました。参考書は社労士試験用が書店に売っているので、労働安全衛生法用のを1,2冊買いました。
マイナーな資格なのでネット情報は限られています。基本的には過去問をやりながらその内容を覚えていくことになります。特に、安衛法などの法令は覚えるしかありません。
大体、毎年傾向は決まっているようです。ただ、法令の内容は細かいので覚えるのは大変です。試験は些細な違いに気づく必要があるので結構難しいです。リスクアセスメントについてはしっかりと勉強しておきましょう。
技術士を持っていない場合は、土木安全という記述式の科目を受ける必要があります。土木施工管理技士の勉強をしたことがあれば対応できると思います。
口述試験
けっこう突っ込んだ質問をされます。現場での経験が必要です。クレーンの転倒事故はなぜ起こるか聞かれました。教科書的答えをしたら次々に質問されます。
また、この資格を取ってどうするつもりかとか聞かれました。私の場合は「開業します(キッパリ!)」と答えました。
皆さんも、労働安全コンサルタントの勉強をして、知識に裏打ちされた安全管理を目指してください。